今回は起業して実際に感じた、
企業成長について書いていきたいと思います。
まず伝えたいのが、
『企業成長はRPG的である』
という事。
つまり、ドラクエやファイナルファンタジーのように、
レベル上げを行うことで、チャレンジできることや取り組めることが増えていく、
という考え方である。
創業時は何をするにも一苦労だった。
創業当時は、特に実績もなく資金的にも余裕がなかったので、
転職エージェント事業の許認可を取るだけでも大変だった。
(資金の条件や、社会人期間の条件、オフィスの間取りに関する条件など、実際に取ろうとすると色々と苦戦する。)
その後、今できる精一杯の取り組みを繰り返す中で、
ある程度の投資が出来るような資本的体力や、入社したいと思われるような企業としての安心感、もちろん会社としての経験値などが付いてきたように思う。
なんとなく言っている事はわかるだろうが、せっかくなので具体例を踏まえてお伝えしたい。
起業したての方やこれから起業を考えている人は、気長かつ全力で今に取り組むための、1つの頭の整理として読んでみて欲しい。
実際のところ、企業はどのように成長していくのか?
例えば「ヒト」の観点で考えたい、
創業当初は、もともとの会社の後輩や古い友人と始めると言う場合が圧倒的である。
実際に弊社アサインも学生時代から交流のある会社の後輩と2人でスタートした。
その当時は、3人目の社員のあてもなく、人が増えるイメージもなければ、
エンジニアなど、今までの自分の経歴から遠い職種のメンバーを雇うことは、正直想像すら難しかった。
それもそのはずで、今振り返ってみると、
当時は3人目を雇うこともエンジニアを雇うことも無理だったように思う。
よくベンチャーの伝記的な話で、
「1,000人のエンジニアをナンパした」
「突如経験のある優秀な人材に助けられた」
といった話を聞くこともあり、何か手はあるはずと考える方もいるだろうが、
それはあくまで無理なジャンプであることは認識しておいてほしい。
今事業が成長し、やれる選択肢が広がりを見せていることを考えると、
大切な事は、今その時に手の届くできる限り良い選択肢を取る、
ということであると感じている。
弊社の場合、実際にどのような過程をたどったかというと、
2人で結果を出すにつれて副業として参加したいと言うメンバーが現れる。
(彼らは今でもアサインに貢献してくれている。)
↓
何とか黒字が安定し始めたタイミングで、
私の妻が、アサインのメンバーとして入社した。
(彼女は明確な戦力でもあるし、何より見た目の人数が増えたのは効果的だった。)
↓
転職支援をしていたお客さんの1人が、
エージェントとしてのサービスに感動して正式入社した。
(完全な外部からのメンバーの採用で、オフィスなど雰囲気が会社らしくなっていった。)
↓
当初から副業で働いていたメンバーが、正式にジョインした。
(この頃から私がエージェントの現場から離れ、新規ビジネスやマネジメントに集中するようになった。)
↓
利益レベルが個人ではなく、企業としての単位となっていった。
資本的余剰により、成果報酬では雇いにくい、エンジニアやバックオフィスの採用が視野に入った。
(マネジメントに集中できたこと、現場の頑張りが大きかった。)
↓
もともと友人としてつながりのあったエンジニアがCTOをとして入社した。
(彼の勇気が大きいが、会社としての受け入れ態勢も整っていたと思う。)
といったように、少しずつ成長するにつれて人数的にも資本的にも強くなり、
最初はイメージがわかなかった3人目以降の社員、そしてエンジニアの採用まで至ったのである。
今後、様々なメンバーが入ってくるだろうと考えているが、
今この時点からでも、
過去に転職支援した方が将来アサインに入社したいと言ってきてくれるイメージはあるし、社員が増えるにつれ、紹介採用のネットワークもより広がりを見せると思われる。
企業として成長するに連れ、色々な人が協力してくれるようになってくる。
成功したら手のひらを返してくる、と皮肉を言う経営者もいるが、
個人的には、きちんと努力を続け、企業としてのレベルを上げられれば、
「会社を助けてくれる人が社内外問わず、妥当に増えてくれている」
と言う印象である。
もちろん「ヒト」の観点以外でも、
創業期は、800万円融資してくれなければ会社が潰れると伝えるも、
200万円しか出してもらえなかったが、
今では無担保・無保証で1,000万円貸したいと提案をもらえたり、
「モノ(技術/サービス)」の観点でも、
Web・モバイルともに自社でサービス開発をする力も、
エージェント会社としての実力や信用力も上がってきている。
創業当時は、
エージェント企業の30社とアライアンスを組む、
BizReachのNo.1エージェントと、弊社の取締役が対等の立場で対談する、
といった状況はイメージもできていなかったように思う。
まだまだ若く、一足飛びに成長したいという考えはあってしかるべきだと思うし、今でも私はそう思っている。
ただし経営にはRPG的な要素があるというのを踏まえた上で、今を全力で頑張ると言う姿勢を忘れないで進めていきたい。
稲盛和夫 氏 曰く、
「ただ一心に成功を信じ、日々工夫を積み重ねる」
である。
社員で読んでいる人もいると思うので、最後に一言。
回顧的な内容が多くはなりましたが、
まだまだアサインは、正念場です。
強風が吹けば、吹き飛ぶし、
逆に強風を起こす存在にもなり得る。
死ぬ気で頑張っていきましょう。
本日は以上です。