『月記』

小瀬村卓実の備忘録。キャリア論と経営論を残します。

サービスをローンチして1週間が経った

はじめまして、アサインで代表をしている小瀬村卓実といいます。

先日、AIキャリアシミュレーションである『VIEW』と言うアプリをローンチして、1週間が経ちました。

 

休日に入り、少し余裕ができたので、サービスローンチを経験しての所感を備忘録として残していきます。

 

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メディア掲載を50以上の媒体に掲載いただき、大きな反響をいただいた。

まだまだ改善点も多いが、初期の利用者数拡大により、サービス改善を早めることができている。

 

なぜPRを最大化できたのか

我々のようなベンチャー企業が、NewsPicksYahoo!ニュースを始め、多くの有名媒体に掲載いただけた要因は以下の2つだと考えている。

1.ローンチに向けてのメディア交渉

アプリのサービスはよほどのビックニュースがない限り、ニュースバリューは開始時が最大になる。

PRへのリソースもノウハウも少ない状態で、ピークを迎えてしまうため、つい逃しがちである。

 

記事掲載はドミノ倒しのように広まっていくため、どれほどの広がりを見せるかは予想がつかなかったが、

プレスリリース案をもとに、各メディアに対し、きちんと事前にアプローチに行ったことが功を奏した。

 

私自身、広報経験が無く、PRの現場感を持っていたわけではなかった。

その経験の少なさを考慮し、広告代理店の方に任せると言う判断を早めにしたことが良かったように思う。

 

メディアとのコネクションはもちろん、PRにおける常識や現場感を知らずに掲載をお願いすることは、今考えるとかなり難易度が高い。

 

2.取り上げる価値のあるサービスか

一方で、ただ単にメディアにアプローチするだけでは難しく、

中身が取り上げるに値すると考えてもらう必要がある。

 

サービスのコンセプトを考える時点で、顧客への価値を突き詰める必要がある。

もしコンセプトが緩い場合は、広告代理店の方に頼む時点でお断りされることもある。

彼らも仕事をするからには、結果が出すことにこだわりを持っている。

 

良いサービスを作り、訴求に落とし込む必要がある。

 

まだまだAIは古くない

メディア関係者の方からは、

「今やAIはよく聞くワードであり、取り上げてもらえる事はないだろう」

と言うアドバイスを頂くことがあった。

 

もちろん、その考え方も正しい。今やAIを使ったサービスは珍しくない。

だが、実際に蓋を開けて感じたことは、メディアはあくまで読者を意識しており、

その読者にとってAIは多くの方にようやく認知され始めた、関心のあるトピックである

ということである。

 

AIを集中して取り上げる記者さんや媒体もまだまだ多く、AI活用をきっかけに掲載に繋がることも多かった。

ベンチャー企業のPRは、最先端を切り開くだけではなく、盛り上がっているワードの追い風を借りるのも手だ。

 

今までにない尖った訴求を作ろうと躍起になることは、ターゲットの縮小や、顧客ニーズからの乖離にも繋がりかねない。

 

イメージがサービスを象徴する

無形のプロダクトであるVIEWは、UIにこだわりを持って作られているものの、

中心の価値は「体験」であり、わかりやすい「モノ」としての要素は少ない。

 

だからこそ、サービスを通して実現したいことや、その価値をきちんとイメージに落とし込む必要があった。

 

メインビジュアルとして、デザイナーさんと質の高いものを作りあげたことで、

PRとして本気であること、取り上げるに値する信頼性があると思っていただけたように感じる。

 

ブランドが未確立で、無形商材の場合は、メインビジュアルは重要になる。

 

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アプリのダウンロードはこちらから

「VIEW - 20代転職者向けAIキャリアシミュレーション」をApp Storeで

 

今後の投資判断こそが重要

PRを伴うローンチをしたことで、ユーザ数が拡大するのはもちろんだが、

同時に増えたのが、いわゆる「営業」からの問い合わせである。

 

営業を受けるのは、世間的に嫌がられる傾向にあるが、

個人的には企業としての引き出しを増やしてくれる機会だと考えている。

 

〇〇駅を広告でジャックしませんか、

エンジニアの採用を活性化させませんか、

魅力的な提案をいただくことも多い。

 

ただし注意しなければならないのは、

ローンチ時のPRを成功させることと、収益を上げる事業作りは全く別の問題であるということである。

 

メディア掲載され、反響を頂く中で、どこか上手くいっているような感覚に陥り、

ついリターンのない投資をしてしまいやすい。

特に調達後など、手元に資金があるときは尚更である。

 

PRはユーザの認知と利用を促すことができるが、

サービスとして顧客価値を提供できているかどうかが重要となる。

 

ユーザからのフィードバックを受けられた事は、サービスとして大きな一歩ではあるが、

今後も長期目線で顧客価値の改善に取り組んでいきたい。

 

サービスの中心は常に「顧客」である

ローンチを経験し、顧客価値の重要性を再認識している。

 

転職アプリとして、顧客価値を高めることに全力を注ぎたい。

・よりパーソナライズされたキャリア提示

・より広いユーザ層に対応する収録シナリオ

・より簡単で手間のかからないUI設計

VIEWの修正方針は明確で、まだまだ改善点も多い。

 

サービスとして顧客価値を高め、収益を生み、さらなるサービス改善に投資をしていきたい。

長期目線で、顧客価値を追求することを忘れないようにしたい。

 

結局自分のスマホ見たときに、大切にしているアプリは人から勧められたものばかりだ。

人に勧めたくなるような、優れたサービスを実現していきたい。

 

優れたサービスは、必ず成功する。

豊かな人は、幸せになる権利を持つ。

 

本日は以上です。